樹木医学会第21回大会を2016年11月12日(土)~14日(月)の3日間,神戸大学六甲台第2キャンパス(農学部構内)を中心に開催いたします.
1日目は,樹木病理学や生理学の科学的知見をベースとした樹木医学のあり方について,特に科学的診断をテーマにした講演会を開催します.樹木医学分野では,ナラ枯れのような森林で集団的に発生する伝染病から庭園・街路樹に見られる枝枯れや生理的異常まで,非常に幅広い現象を対象としています.病害診断プロセスには科学的根拠が曖昧な部分もあることから,この講演会では診断の課題について考える機会を作り,樹木医の活躍の一助としたいと考えています.
2日目は,口頭とポスターによる研究発表会を開催します.研究成果や臨症事例の報告ならびに会場での情報交換は,診断法の発展や学会会員の知識向上に役立つことと思います.
大会最終日は,兵庫県神戸市内の庭園や公園を訪ね,管理に取り組まれている樹木医に現状や管理手法について解説いただきながら,視察する予定です.
2016年11月12日(土) | 11:00~12:00 | 理事・評議員会(瀧川記念学術交流会館小会議室) |
12:00~13:00 | 学会誌編集委員会(小会議室) | |
13:00~13:50 | 定期総会(大会議室) | |
14:00~17:00 | 特別講演(大会議室)特別講演聴講のみは参加無料※ | |
17:30~19:30 | 懇親会(会館1F食堂) | |
11月13日(日) | 9:00~17:00 | ポスター発表(会館ロビー) |
10:00~11:45 | 口頭発表(大会議室) | |
13:00~14:30 | ポスター・コアタイム(会館ロビー)/td> | |
14:30~15:05 | 受賞者講演(大会議室) | |
15:05~15:35 | 特別セミナー:すぐに役立つ,速報・臨症事例・論文の書き方講座(大会議室) | |
15:45~16:45 | 口頭発表(大会議室) | |
11月14日(月) | 9:30~16:00 | 現地検討会「神戸市内の庭園・公園等の管理状況および植栽木の延焼防止機能の視察」 |
神戸大学六甲台第2キャンパス(農学部構内),瀧川記念学術交流会館
(神戸市灘区六甲台町1-1)
11月12日(土)14:00~17:00 協賛 一般社団法人 日本樹木医会
参加無料です※
大会に参加される方は,研究発表の有無にかかわらず,学会ホームページからダウンロードした申込書様式(Word・PDF)または学会誌20巻3号の巻頭に綴じ込みの大会参加申込書に必要事項を記入し,9月5日(月)必着9月12日(月)必着で下記の大会事務局あてにE-mailまたは郵送にてお申込みください.1人につき1枚の申込書を使用してください.非会員の方は申込書をコピーまたは様式をダウンロードしてご記入ください.大会当日の参加も出来ます.
神戸大学六甲台第2キャンパス(農学部,〒657-8501神戸市灘区六甲台町1-1)までの交通経路
1. JR利用の場合 | ||
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三ノ宮駅から 普通約5分六甲道駅下車 新大阪または大阪駅から 快速23~30分六甲道駅下車 |
⇒ | JR六甲道駅から バス:神戸市バス36系統「鶴甲団地」行き約10分 六甲台南口(4つめ)または神大文理農学部前下車 駅から徒歩:25分 |
2. 阪急利用の場合 | ||
阪急三宮駅から 普通約7分六甲駅下車 阪急梅田駅から 特急+普通約30分六甲駅下車 (特急券不要) |
⇒ | 阪急六甲駅から バス:神戸市バス36系統「鶴甲団地」行き約7分 六甲台南口(2つめ)または神大文理農学部前下車 駅から徒歩:15分 |
3. 新幹線新神戸駅下車の場合 | ||
新神戸駅から バス 神戸電鉄 |
⇒ |
布引バス停より神戸市バス2系統「阪急六甲」行き20分 篠原本町2丁目下車,徒歩10分 神戸電鉄,阪急電鉄六甲経由バス36系統も利用できます |
神戸大学六甲台第2キャンパスマップとバス停からの経路
A-1 9:30~9:45
抵抗性クロマツ被害進行地の残存木は強いのか?
○杉本博之・大池航史(山口農林総セ)・岩泉正和(林育セ関西)・磯田圭哉(林育セ)
A-2 9:45~10:00
マツ材線虫病予防薬の樹幹注入に起因する通水停止と枯死のリスク
○黒田慶子(神戸大院農)・剱持 章(静岡市文化財課)
A-3 10:00~10:15
マツ枯れ・ナラ枯れ後の里山二次林における維持管理手法の検討
○北川皓平・堀田佳那・木原健雄・新良貴歩美・石井弘明・黒田慶子(神戸大院農)
A-4 10:15~10:30
マツ枯れを主題とした科学コミュニケーション活動の展開
○池田武文(京都府大)・柳橋達郎・田中龍太郎・中野仁人(京都工芸繊維大)
A-5 10:30~10:45
スギカミキリの卵巣小管数の体サイズ依存性と性成熟時期
○富樫一巳(東大院農)・富樫一次(石川県白山市)
A-6 10:45~11:00
佐賀県天然記念物「小河内の杉」の移植
森 陽一(日本樹木医会)
A-7 11:00~11:15
デイゴ枯死被害におけるFusarium solani species complexの病原性の検討
○木原健雄・村上翼・平岡大輝・中馬いづみ・黒田慶子(神戸大院農)・高階空也(神戸大農)
A-8 11:15~11:30
ハナノキ褐色円斑病の幼苗への感染について
○矢野顕子(東農大院林)・矢口行雄・本橋慶一(東農大地域)
A-9 11:30~11:45
ブナの葉内における内生菌の詳細分布
○松下範久・佐々木夏未・福田健二(東大院農)
受賞講演1 14:30~14:50
日本における南根腐病の被害実態および宿主植物の解明
佐橋憲生(森林総研)
受賞講演2 14:50~15:05
マレーシア低地熱帯雨林のフタバガキ林における多様な樹種の葉と土壌の窒素同位体比の変異
田中(小田)あゆみ(森林総研)
特別セミナー 15:05~15:35
すぐに役立つ,速報・症例事例・論文の書き方講座
福田健二(東大院農)
A-10 15:45~16:00
異なる3地点におけるカシ類葉内生Tubakia属菌群集の比較
○森永健太・松村愛美・福田健二(東京大院新領域)
A-11 16:00~16:15
強度の枝打ち後に発生したヒノキ林の立ち枯れ被害
○前田雄一(樹木医)・河合隆行(鳥取大)・土屋竜太(明治大)・中村徳和(鳥取県八頭振興局)・矢部浩(鳥取県林試)・小山敢(鳥取県農林水産部)
A-12 16:15~16:30
イタヤカエデの樹液流出量と樹液流速度の関係,環境変化の観察
○米田亜沙美(鳥取大)・岩永史子(九州大)・Chiu Chen-Wei(九州大演)・沖田総一郎・山中典和・山本福壽(鳥取大乾燥研)
A-13 16:30~16:45
アラカシ紫かび病罹病葉の生理状態
○奥田岬(京府大院)・種子田春彦(東大院)・池田武文(京府大院)
P-1
マツ伐根におけるマツノザイセンチュウの検出
○阿部 豊(NPO松くい虫®)・吉岡賢人(吉岡緑地)・石橋 亨(石橋造園土木)・松原 功(元千葉林試)・本山直樹(千葉大名誉教授)・田畑勝洋(岐阜国際園芸アカデミー)
P-2
岩手県沿岸でみられたカシノナガキクイムシがアカシデに穿孔しようとした現象
高橋健太郎(岩手県林業技術センター)
P-3
カシノナガキクイムシ被害木の樹液流特性(Ⅱ)―夏季から翌春季間の変化―
○衣浦晴生・小南裕志(森林総研関西)・山本遼平(京大院地球環境)
P-4
分離由来によるRaffaelea quercivora菌株の病原力の比較
○鳥居正人・楠本 大・山田利博(東大秩父演)
P-5
スギ人工林におけるSydowia japonicaの自然感染率
○髙橋由紀子(森林総研)・升屋勇人(森林総研東北)・窪野高徳(森林総研科学園)
P-6
Sydowia japonicaのヒノキ雄花への感染と花粉の成熟度について
○山中智博(法政大植物医科)・秋庭満輝・高橋由紀子(森林総研)・窪野高徳(森林総研科学園)・廣岡裕吏(法政大植物医科)
P-7
房総半島の暖温帯林に生育するヒサカキとヤブツバキの葉内生菌の群集構造
○デニスサヤ(東大農)・松下範久・福田健二(東大院農)
P-8
デイゴに枝枯・胴枯を引き起こすFusarium属菌
亀山統一・○長谷川 望・福田佳南・芹澤 玲・吉田 愛(琉球大農)
P-9
あんずモニリア病の生態と耕種的防除について
◯平野達也(樹匠会樹木医事務所)・栗田一樹・矢口行雄(東京農大)
P-10
茨城県天然記念物「地蔵ケヤキ」における樹勢回復事業の経過と生育状況
○田中(小田)あゆみ・金子晴彦・古谷孝行・宮本哲也・飯塚康雄・阿部豊(日本樹木医会茨城県支部)
P-11
樹木折損による文化財建築破壊をどう食い止めるか
○堀田佳奈・黒田慶子(神戸大院農)・松尾澪(JAとうと)
P-12
サクラ街路樹の道路破壊と対策の現状
○渡辺直明・秋元祐介(東京農工大農)
P-13
佐賀県天然記念物「小河内の杉」の移植
森 陽一(日本樹木医会)
P-14
「宝生院のシンパク」の健康診断
○野田晴美・安部鉄雄・池田朋弘・小野寺佳郎・高橋伴幸(NPO法人自然への奉仕者,樹木医協力会)・魚井聖一(日本樹木医会岡山県支部)・宮崎智嗣・石丸真弓・藤田真由美・河野幸彦(日本樹木医会香川県支部)・川西玉夫・末澤正義・森岡芳春・西山聡・岡一洋・岡宏明(NPO法人香川のみどりを育む会)・増田拓朗(香川大)・山岡好夫(玉川大)
P-15
新宿御苑における高齢の‘染井吉野’の現況
○勝木俊雄・岩本宏二郎(森林総研科学園)
P-16
遺伝子解析によるカスミザクラ衰退木の木材腐朽菌検出
○山越麻由・山田明義・城田徹央・岡野哲郎(信州大農)
P-17
北海道におけるキバチ類による針葉樹の材変色被害
佐藤重穂(森林総研北海道)
P-18
シラカシのボタン材と腐朽材中の菌類群集組成
○山田利博・平尾聡秀(東大秩父演)
P-19
スギ人工腐朽材における腐朽の度合いと音の伝わり方
○峯宇 巧・太田祐子(日本大)・山下香菜・井道裕史(森林総研)・山田利博(東大秩父演)
P-20
ヒノキの樹液流動の日変化パタンにおける垂直変異と幹貯留水
○東 若菜(京大フィールド研)・鶴田健二・小杉緑子(京大院農)
P-21
コノテガシワ園芸品種における葉枯れは水ストレスが関与している?
○新良貴歩美(神戸大院農)・東 若菜(京大フィールド研)・石井弘明(神戸大院農)
P-22
植栽後17年を経て枯死したコブシの衰退について
○中村和寛・岩崎哲也(兵庫県立大淡路景観園芸)
P-23
コンパクトMRIを用いた位相法による樹幹の樹液流速分布の可視化
○平川雅文 (東大院新領域)・長田晃佳・寺田康彦 (筑波大院数理物質)・福田健二(東大院新領域)
P-24
外生菌根菌と木質炭化物を用いたクロマツ苗の育成
○栗栖敏浩(環境総合テクノス)・目黒 渚・渡邊広大・荒 昌樹(宮城県林業技術セ)・猿田年保(松本微生物研究所)・今埜実希(宮城県森林整備課)
樹木医学会大会における口頭発表とポスター研究の内容は,原則として「樹木医学研究」誌に「速報」として掲載します.発表をされる方は,「速報」の原稿をご用意くださいますようお願いいたします.
大会発表にあたって事前に提出する「研究発表要旨」とは異なります.「速報」は,「樹木医学研究」執筆要領に従って原稿を作成し,大会後に電子メールあるいは郵送にて編集部宛に提出してください.締切りは11月25日(金)としますので,順守願います.大会で発表される方には,「研究発表要旨」と「速報」の両方を作成していただくことになります.ご注意ください.詳細についてはこちらをご確認ください.
大会参加費: | 会 員 | 3,000円(講演要旨集代を含む)(大会当日受付4,000円) |
非会員 | 4,000円(講演要旨集代を含む)(大会当日受付5,000円) | |
研究発表する学生会員・学生非会員 | 1,000円(講演要旨集代を含む) | |
研究発表しない学生会員・学生非会員 | 無料(講演要旨集は有料) | |
懇親会参加費: | 5,000円(学生3,000円) |
(現地検討会の参加費用は,当日集合場所で現金にてお支払い下さい.)
樹木医学会第21回大会事務局
〒657-8501 神戸市灘区六甲台町1-1
神戸大学自然科学研究棟1号館511号室
黒田慶子
TEL 078-803-6486